環翠園の見どころ
Highlights of Kansuien
見どころ其の壱庭園
流れに趣向の重きを置いた環翠園は、東西約32m南北約40mの規模をもつ池泉回遊式庭園です。
庭園南西中央に鑑賞の中心点として茶亭 南山荘があり、その正面には、鉢屋川から直接引水した池が広がりその池の周囲三方には築山が築かれ、それぞれの山頂には南の腰掛待合、五重塔、北の腰掛待合がございます。
池の水は、庭園内を流れふたたび鉢屋川に戻ります。自然に流れる川の音と美しい庭園が静謐なひとときを演出します。
四季折々の趣を感じる
細部に流れの技巧を宿す趣のある露地
池に沿って、石段、飛石、小砂利の洗い出し舗装の園路を歩くと、滝組、井戸、小池などの流れを配するなど創造性豊かな技巧を感じ取ることができます。また、30基近い石灯籠や石塔、小鴨川橋の欄干や大坂の道標等といった歴史的にも貴重なものや、モニュメンタルな赤煉瓦の煙突などを随所に配置させ、趣のある露地に仕上げられています。
また、広大な環翠園を囲むように大木を配し、藤棚をはじめとした花木の種類も多くあり、四季折々の美しい環翠園を彩る植栽となっております。
見どころ其の弐建築物
環翠園の南西中央に庭園鑑賞の中心点として茶亭 南山荘があります。南山荘は、大名茶人として名高い 松平家七代藩主の松平治郷(松平不昧公)の指示により建設された茶室『菅田庵』の写しの三朝 幽篁亭を移設したものになります。
大正から昭和初期にかけて、著名な文化人・財界人を招き、豪華な茶会や県下には見られない本懐石などが行われ、昭和20年から22年にかけて大阪の丹青会の大家 菅楯彦が住まい、昭和28年には、イギリスの陶芸家で有名な日本民芸協会のバーナード・リーチを歓待した倉吉の文化芸術向上に大きな影響を与えた茶亭でもあります。
季節のお菓子とお抹茶をいただきながら
美しい庭園に思いを巡らせ感性豊かに楽しむ至福のひととき
茶亭 南山荘は、建物それ自体が貴重な文化遺産であり、小川氏が収蔵した貴重な絵画、彫刻、茶道具などが多数あります。
南山荘に入館していただくと、貴重な美術品と茶亭からの庭園を眺めながらお抹茶と季節の和菓子を味わえます。
環翠園は、南山荘の座敷に座って眺めた時に最も美しく見えるように造られています。
美しい庭園を眺めながら季節のお菓子とお抹茶をいただき、当時開かれた茶会や本懐石に思いを馳せ楽しむ至福のひとときをおすすめします。
見どころ其の参美術品
庭園内には、伯耆国分寺瓦、大阪の道標、モニュメンタルな赤煉瓦の煙突などの歴史遺産があます。
絵画では、小森体幹、森田光達、岡島陽城、菅楯彦
彫刻では、長谷川塊記
陶芸では、河井寛次郎、バーナード・リーチなどがあります。
また、近代数奇者でもあった五代 貞四郎と六代 貞一が収集した茶道具は一見の価値がございます。